当社は資本金10億円の製造業です。平成20年度のリース会計基準及びリース税制の大幅な変更に伴いまして、従前(20年4月1日以前より契約、使用していたもの)に賃貸借処理していた設備について20年4月1日にオンバランス化致しました。法人税法上の税務調整は必要となるのでしょうか?
平成20年のリース会計基準の整備に伴い、リース税制も大幅な改正が行われましてた。
ここでは法人税法上の注意点についてのみ、お答えいたします。
リース税制の適用によって、平成20年4月1日以後に契約したリース取引のうち所有権移転外リース取引については売買処理されることとなりました。
さて、ご質問のケースでは20年3月31日以前に契約したリース取引なので、会計税務それぞれ以下の様に取り扱います。
【会計】
原則はオンバランス化だが例外として賃貸借処理の継続も認める。(法人の規模や重要性等による一定の制限有り)
【税務】
賃貸借処理のみ
よって、御社が会計上の例外処理である賃貸借処理を継続した場合には、税務と会計が一致する為、税務調整は生じませんが、オンバランス化した場合には複雑な調整が必要となります。
会計と税務の費用計上額と損金算入額は以下の通り。
【会計での費用計上額】
減価償却費
支払利息
【税務での損金算入額】
支払リース料
よって、上記の会計と税務の差額を申告上加算もしくは減算することになります。