2015年11月24日
「ストレスチェック」義務化で注目される産業医の役割
◆今年12月から義務化
改正労働安全衛生法で定められた「ストレスチェックの義務化」が、今年12月1日より施行されます。
労働者数50人以上の事業場では来年11月末までに、最低1回はストレスチェックを実施する必要があります(労働者数50人未満の事業場は当分の間努力義務)が、義務化を前に、大きな役割を担う「産業医」に注目が集まっています。
その理由は、法律でストレスチェックの実施者は「医師、保健師その他の厚生労働省令で定める者」でなければならないとされているからです。
◆実施者を誰にするか?
東京経営者協会が今年9月に行った「ストレスチェック制度に関するアンケート」の結果によると、ストレスチェック制度の実施体制について、回答した企業の28.9%が「産業医が実施者を兼務」、25.5%が「産業医が共同実施者(外部委託)」と回答していることからも、産業医に大きな期待が寄せられていることがうかがえます。
なお、半数以上の企業がストレスチェック制度実施の課題として「産業医・外部機関との連携」を挙げています。
◆厚労省がリーフレットを公開
厚生労働省は、11月上旬に、産業医に関するリーフレット「産業医を選任していますか? 代表者が産業医を兼務していませんか?」を公開しました。
このリーフレットでは、「常時50人以上の労働者を使用する事業場においては産業医を選任しなければならない」こと、「産業医の選任・変更の際には労働基準監督署に届け出なければならない」こと、「産業医として法人や事業場の代表者が選任されている場合は早期に改善すべきである」こと等が示されています。
産業医を適正に選任していない、または産業医制度が機能していないケースは非常に多く、ストレスチェック制度を契機に見直しを図る企業が増えるものと思われます。
◆産業医制度自体の見直しも検討
なお、厚生労働省は、産業医の位置付けや役割について見直す必要性が出てきていることから、9月下旬より「産業医制度の在り方に関する検討会」を開催し、必要に応じて法令の改正も念頭に置いた検討を行う方針を示しています。
将来的に何らかの法改正が行われる可能性が高いため、今後の動きに注目しておきましょう。
厚労省から発表された本人確認(番号確認・身元確認)のポイント
◆雇用保険関係の様式
平成28年1月以降、事業主が従業員から個人番号を収集したうえで記入し、ハローワークへの提出が必要となる雇用保険関係の主な様式は次の通りです。
・雇用保険 被保険者資格取得届
・雇用保険 被保険者資格喪失届
・高年齢雇用継続給付受給資格確認票・(初回)高年齢雇用継続給付支給申請書(※)
・育児休業給付受給資格確認票・(初回)育児休業給付金支給申請書(※)
・介護休業給付金支給申請書(※)
(※)事業主が提出することについて労使間で協定を締結したうえで、できる限り事業主が提出することになっています。
◆本人確認(個人番号・身元(実在)確認)の方法とポイント
事業主(個人番号関係事務実施者)による本人確認(個人番号・身元(実在)確認)には、「対面・郵送」、「オンライン」、「電話」の3つの方法があります。
本人確認のポイントは、次の通りです。
(1)雇入れ時などに運転免許証等により本人であることの確認をしている場合であって、本人から直接対面で個人番号の提出を受ける場合は、身元確認のための書類の提出は不要。この場合には、次のいずれかの書類による個人番号の確認が必要。
・個人番号カード
・通知カード
・個人番号の記載がある住民票の写し・住民票記載事項証明書 等
(2)(1)に該当しない場合は、①または②の方法で個人番号の確認と身元確認が必要。
①個人番号カード
②通知カードまたは個人番号の記載がある住民票の写し・住民票記載事項証明書+各種証明書
◆最新情報をチェック!
なお、マイナンバー制度関係の情報は以下のサイトで確認することができます。
○マイナンバー制度(雇用保険関係)(厚生労働省ホームページ)
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000087941.html
○社会保障・税番号制度について(国税庁ホームページ)
https://www.nta.go.jp/mynumberinfo/
○内閣官房ホームページ
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/bangoseido/
○ 特定個人情報保護委員会ホームページ
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